住まいと暮らしのガーデニング−イチゴの壺 - パート2 - ベランダからイチゴ栽培








いちごの収穫時期

いちごの収穫時期


いちごの収穫時期



本来のイチゴの収穫時期は5月頃だけ


普通のいちごは、春になると花を咲かせて実をつけます。そして、収穫し終わると、花が咲かなくなり終わりとなります。

このため、イチゴが食べれるのは、4,5,6月頃だけということになります。

これは、いちごの性質が特に変わっているために起こる現象のようです。

日照時間と気温という2つの要素に左右されて花が咲く時期が決まるのだそうです。

そのため、冬になる前に苺の苗を植えて、あえて、冬の低温にあててから、春になるというサイクルを与えないとちゃんと開花することができないようです。

本当のイチゴの旬は、この頃になると言えます。本当の旬には苺は安売りされています。

得てして青果はそのような感じです。時期はずれのものほど高くて、おいしい旬のものになると、どうしても簡単にたくさんできるので安くなってしまうようです。



一年中食べられるのはなぜ?


冬の寒さが必要ならば、人工的に寒い環境を作ってやればいい。そういうことからあえてイチゴの苗を冷蔵庫のような低温の場所で育てます。

そうすると、イチゴが勘違いして花を時期はずれに咲かせることができるようです。また、今はビニールハウスと暖房のおかげで一年中、温度をコントロールできますので、 どんな時期でもイチゴを育てることができます。

こうすることで、イチゴを本来の旬とは違った時期、また、一年中食べることができるのだそうです。

いちごの旬は春から初夏ですが、本当にイチゴが必要とされるのは、クリスマスシーズンなのだそうです。

このギャップのため、どうしても、12月にイチゴを作り出したいということで、栽培技術が進歩したようです。

やはり、この12月の方が圧倒的にイチゴが高く売れます。そのため作る方もその時期を狙って育てているのかもしれません。

ただ、どうしても真夏だけはイチゴが暑さでうまく育たなくなってしまうようです。

真夏のいっときの間はイチゴがあまり売られていなくなるようです。いくら、ハウスでも大きなハウスをいくつも冷房をかけるということは難しいようです。

たとえ、冷房をたくさんつけても、透明なハウスでは気温が上がりまくってしまいます。


いちご、たくさんの実



一季成りイチゴの収穫時期


*屋外で育てた場合の標準的な例です。
1月 品種にもよりますが、花はほんの少し咲きます。咲き終わった後、枯れていきます。
2月 花はそこそこ咲きます。しかし、実がまだ大きくなれません。
3月 たくさんの花が咲きます。気温により、実が大きくなることもあります。
4月 かなりたくさんの花が咲きます。実が肥大し始めます。
5月 非常に沢山の実がなっていて、収穫量がピークを迎えます。
6月 花数が咲かなくなります。もう、これ以降、花が咲くことはありません。ランナーがたくさん伸びてきます。子株を育てて、来年に備えます。
7月 花は咲きません。子株をランナーにつないだまま育てていきます。
8月 花は咲きません。子株をランナーから切り離して、独立して苗を成長させていきます。
9月 花は咲きません。苗を大きくします。
10月 花は咲きません。育った苗を植えつけるころです。
11月 花は咲きません。品種によっては、花が少し咲くものもあるようです。しかし、実は大きくなりません。
12月 花はほとんど、咲きません。



四季成りイチゴの収穫時期


1月 花はほんの少し咲きます。咲き終わった後、枯れていきます。
2月 花はそこそこ咲きます。しかし、実がまだ大きくなれません。
3月 たくさんの花が咲きます。気温により、実が大きくなることもあります。
4月 かなりたくさんの花が咲きます。実が肥大し始めます。
5月 非常に沢山の実がなっていて、収穫量がピークを迎えます。
6月 少し、花数が減ります。一時の間、新しい花芽がでてくるまで花が見当たりません。
7月 花は咲きます。梅雨があけて、乾燥期に入るとあまりイチゴが大きくなりません。
8月 花は少し咲きます。咲いて実がなっても、暑さと乾燥のためほとんど大きくなれません。
9月 花は咲きます。終わり頃から咲く花は実が肥大することができるかもしれません。
10月 花が咲きます。実も肥大します。春の収穫ほどは、大きくならないようです。また、数も少なめです。
11月 花は咲きます。そろそろ、実が大きくならなくなりはじめます。
12月 花は少し咲きますが、咲き終わった後、枯れていきます。






ワイルドストロベリーの収穫時期は?


1月 花はほとんど咲きません。
2月 花はほとんど咲きません。
3月 花は少し咲きます。実は大きくなれません。
4月 花が少し咲きます。実が肥大し始めます。
5月 実がなっていて、赤くなると収穫できます。一度、実がなったら次の花が出てくるまで、しばらく実は収穫出来ません。
6月 花が少し咲きます。
7月 花は咲きます。梅雨があけて、乾燥期に入ると、かなり小さいイチゴの実になります。
8月 花は少し咲きます。暑さと乾燥のためほとんど収穫は難しいかと思います。
少し涼しい所で育てるといいかもしれません。また、鉢植えはここで枯らしてしまわないように水やりに注意が必要です。
9月 花は少し咲きます。涼しくなってくると、実が肥大することができるかもしれません。
10月 花が少し咲きます。実も肥大します。
11月 花は少し咲きますが、ほとんど実は大きくなりません。
12月 花はほとんど咲きません。


いちご収穫時期



イチゴの種類と品種により収穫できる時期は異なる

四季成りイチゴと普通のいちごでは収穫できる時期が異なります。しかし、一般的には四季成りイチゴよりも一季なりイチゴの方が美味しいと言われていて、あまり販売用には作られていません。

それに、低温処理をすることにより一年中育てて実を成らせることができるので、あまり気にならないのかもしれません。四季成りイチゴでも1株からたくさん実を収穫していると、だんだんと弱ってきて、小さい実しかつかなく なってしまいます。
これを考えると、あまり、収穫量に大差があるとは言えないのかもしれません。それならば、味の良い一季なりイチゴのほうがいいということで、主流となって生産されているのかもしれません。

しかし、こういうことも技術の進歩によってがらりと変わることがあります。いつか、四季成りイチゴが主流となっている時代が来るかもしれません。

ワイルドストロベリーは、普通のイチゴであるオランダイチゴと呼ばれる系統と比べると別のものになるのですが、これは基本的には日照条件によらず開花させるそうです。

そのため、ワイルドストロベリーは四季成りイチゴと書かれていることもあります。しかし、実際に育ててみると、1年を通して花を咲かせているという感じでもありません。

また、四季成りイチゴでもたくさんの品種があり、それぞれ特徴があります。味はもちろん、硬さ、実の大きさ、ツヤなど異なりますが、開花する時期がこの四季成りイチゴに置いても異なることがあります。

ある品種は、本当に一年中開花しますが、あるものは春と秋だけ開花するということもあります。そして、実がちゃんとできるのは、春と秋くらいなので、やはりどう頑張っても趣味では一年中、四季を通してイチゴがなるという具合にはいかないようです。